小説1-V
第七節
レイは剣に光を集め、地面に突き刺す。
「いけぇ!!」
剣を中心にV字を描くような二本の光線が仲間達の盾となり、黒い弾をかき消した。
「どうよ!! これが新しい必殺技だぜ!!」
しかし形が安定せず、Vの字が開いてしまう。
「ちょ、ちょっとちょっと!! あっつ!?」
仲間達の服などを焦がしてしまう点は、いまいちな結果となった。
「兎に角、今が狙い目だな!!」
ガァンは斧の向きを前後反対にし、そのまま斧をブンと力強く投げた。
斧はそのまま国王の頭ごと蟲を縦に割り、国王は力なく倒れた。
同時に蟲も消え、レイ達は安堵の表情を浮かべる。
しかし、すぐに表情に焦りが戻る。
「そうだ、ライノアが!!」
「早く医者に診せないと…!!」
「ヨシュの所に連れて行こ!!」
「流石に遠すぎるんじゃ…!!」
「"この辺に医者は僕しか居ない"ってこの前に言ってたのよ!!」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!