小説1-V
第三節
「面白え!! 賭けな!!」
「…黒の10と11、赤の12のトリプル。3万イールだ。」
「へへへ、そうこなくちゃな。」
「すまないな。アンタほど大きく賭けられない。事情があってな。」
一旦は静まり返っていたギャラリーが、またざわつきだす。
「ラムド…大丈夫なの?」
「さぁな。あまり大きくは賭けられん。」
「…十分大きい気がするんだけど…」
他の参加者達も次々に賭けていく。
そして、ルーレットが回り始めた。
なかなかのスピードで回るルーレットは、なかなか止まろうとしない。
周りはやたら賑やかであるにも関わらず、このルーレットの周りだけはわかりやすいくらいに静かだ。
そして、徐々に勢いを失っていくルーレットの回転が、答えを導き出し始めた。
(さぁ、どこに止まる…!!)
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