小説1-V
第四節
「まさか、レイと一緒にいたとはな!!」
「グレアス隊長、息子さんがアンタの方見てますぜ。」
「あぁ、そうだった。で、何だ?」
レイは先ほど自分が見つけた“何かを感じる”という場所を指差す。
「ここなんだけど…」
「ここか…。空間の“歪み”だな…。よく気づいたな。だが、どうしても知りたいか? この歪んだ空間の先にある世界と真実を。」
意味深な言葉を投げられたレイは、覚悟を決めたように頷いた。
「…うん、頼む。」
「よし、任せろ。」
グレアスは光を右手に宿し、その場所にかざす。
グレアスがその手をコの字を描くように動かすと、その場所が突然光輝いた。
「なんだ!?」
光が収まると、そこには怪しげな扉があった。
「こ、これは…!?」
「空間その物が歪むほどの属性干渉を引き起こして、隠したようだな。この世界にありながら、ここに無いはずの場所を。」
「ありがとう父さん!!」
「気にするな。」
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