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小説1-V
第十節
アゼルも同様に体を回し、振り返る。

回転の遠心力が乗った一撃を、お互いが繰り出す。

テインとアゼルは再び鍔迫り合いとなる。

「ほう、達者なのは口だけじゃないみたいだな…」

「そんな口を聞くほど余裕があんのかぁ!?」

アゼルが押し始めた。



「クッ…!!」

テインが剣を握りしめると、剣が朱色に光り出した。

「熱!?」

アゼルがテインから離れた直後に、熱の力を纏ったテインの剣がアゼルに襲いかかる。

アゼルは直前で横に跳び、テインの剣を避けた。

「良い反応だな…だが、次は躱せるかな?」

テインの剣がめり込んだ地面は僅かに溶け、黒く焦げていた。

「そんな物、当たらなければ問題ない。」

「では、躱し続けることだ。もし当たれば、お前がこうなる。」

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