小説1-V
第八節
瘴気が止むとほぼ同時にキサラは体を壁に打ちつけ、気絶してしまった。
「…ど、どうなった…?」
レイは結界を解き、膝を付いて息を切らす。
「レイ!!」
「俺はいい!! それよりサイスさんは!?」
レイ達はサイスの方を向いた。
「…」
サイスは先程とは似ても似つかぬ姿へ変わっていた。
服はぼろ布状、肌は灰色、眼は血走った赤、髪の毛は逆立って、頭には2本の角が生えている。
「恨めしき生命よ、全て滅ぼしてくれる…!!」
「…!! 剣に、喰われた…!?」
瘴気と邪気が体から漏れだしていた。
「レイ…君…!!」
「ラルス!! 大丈夫なのか!?」
「動かないで…!! 回復するから!!」
「ラルス!! それよりお前が…!!」
「あの力に対抗できるのはレイ君しかいないの!!」
「…」
ラルスはレイを回復し始めた。
「確かに…あの瘴気や邪気を打ち消せるのは光の力を持つレイ、お前しかいない。」
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