小説1-V
第十節
「クッ…仕方ない!! 皆、応戦だ!!」
「致命傷となる攻撃は避けねばな…」
ソイラが跳びながら拳を振りかざす。
「ってことは、あたしの出番ね!!」
「フン、甘いな!!」
八咫烏の体から橙色のオーラが滲み出て、それがソイラの体を包む。
「んな!?」
ソイラは、自分の体から力が抜けていくのを感じた。
「能力が無ければ小娘の拳打なんぞ効かん!!」
八咫烏の翼が橙色に輝き出す。
「マズい!! 熱風だ!!」
「ソイラ!!」
ネルが風の力を練り、横からソイラに当てる。
ソイラは吹っ飛ばされるが、地面に雪が積もっていたため、怪我はなかった。
フレイヤが八咫烏の前に立ち、能力を練り出す。
八咫烏は熱風を、フレイヤは吹雪を巻き起こした。
熱風と吹雪は相殺された。
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