小説1-V
第八節
「フム…まぁとりあえず、これで山岳掘削の疑問は解決、か。後は…」
「例の出国騒ぎとベルムさんの捜索だな。」
その後、そこに居た作業員全員にベルムに関してのことを聞いたが、収穫は全くなかった。
「はぁ…何かつかめるかと思ったんだけど…」
「…仕方ない、先に進もう。」
レイが山脈の頂上を見つめ、話す。
「なぁ、この先には何も無いのか?」
「ん?」
「国か町か…村くらいあったりするんじゃないか?」
「…そうだな。可能性はある。だが、今から山脈を越えるとなると今日中には無理じゃないか? 山小屋でもあれば良いが…」
ラルスの声が聞こえる。
「お兄ちゃん、あったよ。」
「ん? ラルス?」
「山小屋だよ山小屋。」
「あぁ、能力を使ったのか。」
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