小説1-V
第七節
「…これは…」
地下一階に下りて、その先にある扉を開けてみると、完全に凍りついた部屋に出た。
「流石にここまで凍りついてるとは思わなかったな。」
氷柱が辺りの壁や天井にあり、冷気も漂っている。
そんな中、フレイヤが体を大きくし、伸ばす。
「あーそっか、フレイヤは本来ならこの位が適温なんだよな。」
「あぁ。普段は体に氷の力を纏ってるんだが、ここならその必要はねえ。」
「なるほどなぁ…うわっと!?」
レイは足を滑らせ、転びそうになる。
「気ぃ付けろ。足下凍ってる所だってあるんだから。」
「悪い悪い。」
上の階と比べて部屋の広さはかなり狭いが、目の前に扉がある。
「どうやらこの階は一間だけではないみたいだな。」
「…しかし、ここは何のために作られたフロアなのでしょうか…」
「あぁ。明らかに人が作った構造だ。」
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