[携帯モード] [URL送信]

小説1-V
第二節
レイがただならぬ表情で突如振り向いた。

地下への階段の方を向き、レイは後ろに跳んだ。

「れ、レイ!? どうした!?」

(い、今のはなんだ!?)

レイは背中から感じた並々ならぬ気配に、冷や汗と鳥肌が止まらなかった。

目の瞳孔は開き、息が荒くなっている。

「レイ…?」

「!? あ…」

「顔色悪いわよ…? 剣まで握って…」

「え!? あ、あぁ…大丈夫…」

自分の心臓の音がまだ聞こえる。

ネルに言われるまで自分が剣を握っていることに気づかなかった。

"握らずにはいられなかった"のである。

(今のは何だったんだ…怒り…恨み…哀しみ…いや、もっとごちゃごちゃしてた…皆は気づいていないみたいだったし…)



レイの様子から、仲間達は気を引き締める。

「すまなかった、皆。行こう。」

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!