小説1-V
第五節
出回っている広告や、町の若者から聞いた情報などを頼りに、レイ達は訓練所にたどり着いた。
「さて、どうにか偵察したいが…」
「俺が行く。」
「レイド、大丈夫か?」
「隠れようにもこんな昼間じゃ目立ってしょうがねえからな。フレイヤに頼んで透明になるしか方法はねえ。」
「わかった。気を付けてな。」
「あぁ。わかってる。」
レイドはマントで身を包み、フレイヤがそれを変質させることで文字通り姿を消した。
(さて…)
石造りの門に金属製のゲート、番兵は2人確認できる。
(ん?)
そこに若者十数名を引き連れたバート兵数人が現れた。
(チャンス…!!)
レイドは門番が門を開けたのを確認し、バート兵達に便乗して訓練所内へ侵入した。
「レイドは入ったか?」
「多分入っただろうな。」
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