小説1-Ⅲ
第十節
｢いくぜぇ!!｣
｢まずはあの腕が無駄に多い奴からだな。｣
2人は左右に分かれる。
｢ヒュウ!!｣
片方の鉤爪が大きく伸びる。
そしてクレイデーモンの左側の腕2本に突き刺さった。
男はすぐさま跳び上がり、右側の腕2本も同様に鉤爪を伸ばして突き刺した。
クレイデーモンは腕を動かせなくなってしまった。
その隙に、銃剣の男が地面に何かを描く。
｢アイツ何かしてるぞ!?｣
｢止めろ!!｣
レイドが急いで銃剣の男に近づき、氷狼牙を振るう。
しかし、銃剣の男は作業を続けながらそれを避ける。
｢これは魔法陣…!?｣
銃剣の男はレイドの斬撃を凌ぎながら魔法陣を完成させていく。
｢コイツ…!!｣
さらには、攻撃を凌ぎながら詠唱まで始めた。
“空を裂く金切り声を放ちし爆炎の使者よ…”
｢!? こ、これは!?｣
“我が僕となり、眼前の敵を消し炭にせよ!!”
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