小説1-V
第六節
「いけ!!」
放った弓矢は勢いよく飛び、空中で分解される。
そのまま放射状に飛び、捕虜に突き刺さりながら爆発した。
「良いねぇ!!」
「だろ? 的はいくらでもあるし、好きなだけ打ってみなよ。」
「あー…」
ガリーナと呼ばれる青年は何やらぼんやりとした様子で呟いた。
「動く的、無いかなぁ…」
―――
レイ達はフレイヤのおかげで十数分程度でバートの塔に到着することができた。
辺りは既に夜中となっていた。
塔は煉瓦造りの5階建て。
「お疲れ様フレイヤ。助かったよ。」
「さて、心して入りましょ。ヤバい連中がうようよ居るらしいからね。」
「そうだな…テリナ達3人は側を離れないように。」
テリナ、ゼン、ジョウの3人は黙って頷いた。
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