小説1-V
第五節
「!?」
青年は大鎌を首の周りで一回転させながら、勢いをつけて大鎌を思い切り振るう。
捕虜は声をあげる間もなく、斜めに真っ二つになってしまった。
大鎌を回しながら、再び元の位置に戻した。
「これで魂は自由。良かったね。」
鮮血を浴びるその顔は笑っていた。
「そろそろクラッシュボウの調整終わったかなー…あれないと不便で仕方ないんだよなぁ。」
青年は階段を上がる。
訓練所らしき、開けたフロアに出た。
「あ、ガリーナ!! ちょうどコレの調整終わったとこだよ。」
「お!! ナイスタイミング!! 早く早く!! 試し打ちさせてくれ!!」
ガリーナの手に、赤い弓が渡った。
「そう言うと思った。ほら、あの的を狙って。」
木製の十字架に磔にされている捕虜が数人並んでいる。
青年は早速弓を構えた。
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