小説1-V
第十節
小さな魔物達はレイドを素通りし、サマイルに飛びながら襲いかかる。
サマイルは笑顔のまま剣を片手に、もう片方の手を魔物達に向ける。
その手を下に動かすと、魔物達は見えない力で地面に叩きつけられた。
「サマイルさん、今何を?」
「重力ですよ、ラルスさん。」
「あぁ、なるほど。さっすが。」
サマイルは魔物達を地面にへばりつかせたまま、剣をゆっくり持ち上げる。
「それでは、ごきげんよう。」
そして地面を変動させる一撃で、小さな魔物達をまとめて葬った。
「よし、残りはあと少しね。」
ネルは両手に風の力を圧縮させるようにためる。
その風の力を前方にそっと放つ。
「あれは…?」
「危ないから離れてた方が良いわよ。」
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