小説1-V
第六節
「…そういや、この遺跡の奥にあった火の剣って、火の能力者じゃないと扉が開かないんじゃなかったか? なんであの戦士さん…バイラスさんだっけ? なんであの人は剣があるのを知ってたんだ?」
「それなら俺が知ってるぜ。あのバカ遺跡の壁をよじ登って、明かり取りの穴から中に入り込んだんだってよ。でも炎が周りを囲んでて剣にはとても近づけなかったらしい。」
「ず、随分と無茶な入り方を…」
「確かに、アイツは無茶する野郎だったな。その後、病院の世話になりやがって、訪ねてみたらなんとミイラ男!! 全身を包帯でぐるぐる巻きにして“火傷しちまったぜ!!”ってな。バカな奴だった。」
「それで剣があるのを知ってたのか…」
「アイツだったから生きて帰ってこれたんだろうよ。強え奴だったんだがな…まさか死んじまうとは…」
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