小説1-V
第四節
ソイラがそわそわするように言う。
「ねえねえ、せっかくこんなとこまで来たんだし、火の遺跡に寄らない?」
「なんでよ?」
「いや〜なんか思い入れがあるっていうか…まぁ、良いじゃん?」
「…まぁ近くだから良いけどさ。」
「やった!! サンキューネル!!」
一行は火の遺跡に向かった。
「うわ、懐かしい!! 何もかもあの時のままじゃない!!」
テリナが壁にある、口を開けた龍の像に歩み寄る。
「何? この像…」
「!? 危ねえ!!」
「え?」
龍の像の大きく開いた口から赤い輝きが見える。
フレイヤがとっさにレイドの着けるマントを伸ばし、手の形にしてテリナをグンと引っ張った。
そして次の瞬間、龍の像が炎を吐き出した。
フレイヤに引っ張られて、テリナは後ろに飛んでいった。
そのテリナをガァンが上手く受け止めた。
「おうお嬢ちゃん、危なかったな!!」
「テリナ、大丈夫!?」
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