小説1-V
第三節
「おっと、そうだ。俺はレイ=バルーザってんだ!!」
「レイ…"バルーザ"!?」
「え?」
「なぁ、レイちゃんの家族とかに“グレアス”って人はいねえか?」
「あぁ、父さんの名前だよ。もしかして父さんを知ってるの?」
「あぁ、まぁな。当時ただの荒くれ者だった俺に力を振るう場を与えてくれたんだ。"討伐隊"って知ってるか?」
「ああ、知ってるよ。父さんが牽引してる。」
「そうだ。まあ、人助けの為の戦闘員の集まりさ。その"討伐隊"に昔、俺も所属していたんだぜ。」
「へぇ〜…」
ゼンがガァンの発言に気がつく。
「所属"していた"って…今はしてないんですか?」
「そうだ。討伐隊を抜けて、もう結構経つな。」
「何故なんですか?」
「能力者の方が戦闘の効率が圧倒的に良いからな。俺は非能力者だから気後れしちまってよ。グレアス隊長は引き止めてくれたんだがな。」
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