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小説1-V
第九節
「確か…基本属性全部…だったと思う…」

「!?」



レイ達は息を飲んだ。

「そんなことがあり得るのか!?」

「うん。私のお父さんが火と風のタトゥー、お母さんが地と水のタトゥーを持ってるの。お父さんは風の能力だけを少し使える。私は何も使えないけど。普通なら能力は無くなる筈だけど、私達の場合は違う。タトゥーは能力を親から遺伝したら絶対に現れる。たとえ打ち消され合う筈の力でも。」

「なるほど…能力は働いて初めて効力を発揮する。それをタトゥーで強引に抑えているから打ち消されないのか…」

「うん、そういうこと。」





ガァンがハッとして言った。

「なぁ、おい…このことがこの国の連中にバレたらヤバいんじゃねえか?」

「あ、そうか!!」

「もしそうなったら間違いなくこのお嬢ちゃんを狙ってくるぜ。」

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