小説1-V
第六節
「オラどうしたぁ!! もうかかってこねえのか!!」
「まだまだ!!」
レイはレイドに剣を振り下ろす。
「レイドったら気合い入ってるわねー」
「レイド君って去年辺りに教官やってた時期があったの。鬼教官って呼ばれてたんだって。」
「アンタもレイドにしごかれてたの?」
「ううん、私は魔導部隊だから。」
「…へぇー、レイドがねぇ。」
「そんなに意外かなぁ?」
「まぁいいや、レイド!! あたしともやりなさいよ!!」
ソイラがレイドに向かって走っていった。
「お疲れ様ー。飲み物買ってきたよ。」
「サンキュ、テリナ。」
ネルは汗を拭きながら岩場に腰掛け、飲み物を受け取る。
「どう? 調子は。」
「まだまだ。全然よ。」
「それもそっか。まだ始めたばかりだもんね。」
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