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小説1-V
第一節
テインの命により、領境を警備していたドライ・スヴェトックに遭遇したレイ一行。

苦戦していたが、そこにイツェイルが現れ、ドライ・スヴェトックを殺害してしまう。

イツェイルに対抗さえできなかったレイたちは、先に進むのを躊躇するのであった。





バート城――



「ただいま戻りました。」

「イツェイルか…首尾はどうだ?」

「はい…"壁"は崩しました。」

「フッ、そうか。流石は我がバートの精鋭よ。」

「お褒めに預かり光栄であります。」

「そういえばロル側に何やら怪しい戦士がいると聞いたが…何か情報は掴んだか?」



イツェイルは俯いたまま、バート卿に見えないように、ニヤリと笑う。

「そのような強者はロルにはおりませんでした。」

「…そうか。逐次報告せよ。」

「仰せのままに…」

そう言うと、イツェイルは部屋を去った。

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