小説1-V
第二節
短髪の少女は片手剣をクルクルと回しながら、暇そうに嘆く。
時刻は真夜中。
辺りは既に人の声も聞こえない。
「あーあ、警備の任務なんて暇ったらねーな。おいボクリエール、何か面白いこと言えよー。」
「女でありながら、相変わらず言葉遣いが汚いですわね。アグリル。」
物静かな雰囲気の、ボクリエールと呼ばれる少女のトゲのある言葉に、アグリルと呼ばれる少女は反応する。
「うっせーボクリエール!! やんのかオラ!!」
「良い考えですわね。暇つぶしにはなりそうです。」
「よーし、表に出ろ!!」
「ここは表です。」
「だーお前はそうやって揚げ足取りばっかり!!」
アグリルは地団太を踏みながら怒る。
「や、やめなよ2人とも!!」
「止めんなキャルム!!」
「近くに敵が居たら危ないよ!! ここ領境なんだよ!?」
「知るか!!」
キャルムと呼ばれる優しそうな少女が仲裁しようとするも、アグリルとボクリエールは戦闘態勢になる。
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