小説1-V
第七節
「あ、お兄さん方!! 俺も一つ知ってるッスよ!!」
「何ですか?」
「今ロル城にロル卿は居ないみたいッス。外出中ってここの見張りの兵が言ってました。何か数日は戻らないとか…」
「わかりました。ありがとうございます。」
レイ達は若者達と別れた。
「ねぇ、もう今日は遅いしどっかに泊まらない?」
「…あぁ、もうこんな時間なんだ。」
ゼンの着けている腕時計の針は既に10時を指している。
「近くに宿でもないかな…」
「この野営所に泊まるのはどうだ?」
「…え?」
ガァンの発言にレイ達は驚きを隠せない。
「あの牢屋ん所に行けばベッド位はあるだろ。」
「飯は?」
「さっき探してる時に見つけたんだが、あっちに食い物を売ってる自販機があった。」
「風呂は?」
「諦めろ。」
「…」
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