小説1-V
第三節
―――
レイ達は野営所の中に入り、調べていた。
「しかし、なんでロル側の人間まで俺達を襲うんだ?」
「奴の口振りから察するに、連れ去りのことが知られたらマズいから口封じの為に襲ったとか、そんな理由じゃねえのか?」
「でもそれにしたっていきなり襲うのはおかしくないか?」
「まぁ、確かにな。それよりどこかに連れ去られた人間が居る筈だがどこに…」
しかし、当てになりそうなものなどないので、敷地内を虱潰しに探すしかなかった。
「仮にどこかの施設に閉じ込められてるとして…鍵はどうすんだ?」
ジョウが心配そうに呟く。
「大丈夫だよジョウさん、こっちにはマスターキーがあるから。」
「おいラルス、氷狼牙見ながら言うな。」
「でもそっちの方が早くない?」
「まぁそうだし、そうするつもりだけどよ…」
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