小説1-V
第二節
さらに所変わって、バート城――
「何、同志が?」
「テインの配下ポザールの野営所の前で…」
「確かに襲撃する命令は出したが…奴らめ、まさかそこまで力をつけていたとは…」
「いえ…ヴェッフ様、それが…」
部下はヴェッフと呼ばれる男に耳打ちする。
「何、本当か!?」
「間違いありません。」
「…そうか。これは一騒動ありそうだな。しかし、ソイツらはいったい何者なんだ…」
「現在調査中ですが…収穫は今のところありません。」
「で、ソイツらはロル領の連中にも攻撃したんだな?」
「はい。」
「ふむ…ならば、結果的にだがとりあえず目的は達成したわけか。よし、攻撃された兵士への処罰は無しとする。それと、その連中の調査を急げ。」
「ははっ!!」
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