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小説1-V
第九節
「幸い、今は金もあるからな。」

「そういやレイドさんが一度自宅に戻るって言ってたけど、なんで?」

「アイツ曰く、今回はフレイヤにかなり無理をさせるかもしれないから、今のうちに休めさせておくそうだ。」

「そっか、今回は特に心強いもんな。アイスウルフがいればそこそこ楽にはなるか。」

「だが、それでも容易ではないだろうな。」

「だよなぁ…とりあえず、一旦皆と合流した方が良いかな?」

「あぁ、そうした方が良い。」

ジョウはポケットから携帯を取り出し、電話をかける。





―――

レイ達が街の王宮前に向かうと、ラムド達がそこに居た。

「どうだ? 何か情報はあったか?」

「全然。ベルムさんの知り合いの登山家に聞いたけど"危険な山"ってことしかわかんないし、その人の登山家仲間に聞いたりしてたんだけど"天山"って名前を聞いた途端に怖がって逃げちゃうのよ。」

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