小説1-V
第十節
ディアルスはそのまま手を休めることなく、連続的に攻撃する。
「どうした。少しは抗ってみせろ!!」
攻撃そのものは大振りであるにも関わらず、その大刀の振りが異様に俊敏であるからか、2人は攻め倦ねていた。
「つ、強え…2人を相手に圧してるぜ…」
「関心してる場合かよジョウ…」
「心配もしてるって!!」
レイドとラムドはディアルスに力負けし、地面に倒された。
ディアルスは真上に跳び、右手に大刀を持って、力をためるように後ろに引く。
「うおぉぉ!!」
右腕と大刀に風の力が集まっていく。
唸りを上げるかのような風の音と、成長していく台風の如き力に、レイ達は圧倒される。
「お前も英雄なら、これを凌いでみせろ!!」
ディアルスは大刀を前に強く突き出しながら、勢いよく風の力で突撃してきた。
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