小説1-V
第四節
動物達は男の方を向いて軽く頭を下げたあと、レイ達がさっき通ってきた森の中へ向かった。
「アイツは…いったい!?」
「わからない…でも、ただ者じゃないってのは確かね。」
男がレイ達の近くまでやってきた。
「さて…会うのは初めてだな。"英雄"よ。」
「お前は…お前はいったい何者だ!!」
「俺はフリオス東の主ディアルス。お前達"英雄"の実力を試す為、ここに来た。」
“フリオス東の主”と聞き、レイ達はたじろぐ。
「お、俺達を試す…?」
ディアルスがフレイヤを見て何かに気づく。
「…ほう、お前は…」
フレイヤは俯いたまま、静かに目を閉じている。
「構わん。話してみろ。」
ディアルスは淡い緑の力をフレイヤに流した。
「…お前はあの時のアイスウルフか。」
「はい。今は"フレイヤ"と申します。」
レイ達は一瞬、"誰が話したのかわからなかった"。
「え…!? まさか今喋ったのって!?」
「あぁ、そのアイスウルフだ。俺の力で一時的にだが、話せるようにした。」
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