小説1-V
第十節
ちょっと嫌味っぽく言うレイドに、ため息混じりにラムドが説明をする。
「このお方はツネツグ=ヤクモ様…『和ノ地』国17代目将軍だ。」
「将軍?そうだったのか…」
そうだとしても疑問だ。
ラムドの行動は少し大袈裟すぎる。
「だとしても、ただのジェネラルだろう?何でそんなに…」
言いかけた言葉の先を塞ぐ様にラムドが答える。
「“和ノ地”では、将軍は国王に相当する身分だ。つまり…このお方は、“和ノ地”の国王様だ。」
“和ノ地”の国王…その響きにレイドの背中に急に寒気が走った。
“和ノ地”は、セントラルランド等の大陸にある国々が作る"王国連盟"につい最近に加盟した国だ。
だが、最近出来た国という訳ではなく歴史は古く、風龍神信仰の島国である。
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