小説1-V
第六節
「ま、今日はゆっくりしていきなよ。」
一行はいったん解散し、各々自由行動となった。
レイドとラムドはテントの外をブラブラと歩いていた。
既に日は暮れ、月明かりが自分達を照らしている。
肌に感じる冷たい風が心地よかった。
辺りはとても静か――
というわけではなく、テントの中から騒ぎ声が聞こえてくる。
飲み屋の前に差し掛かると、レイドは思わず立ち止まった。
「なっ、なんだ!?」
「どうした?レイド。」
突然、レイドの刀が冷気を纏ったのだ。
「これは一体…」
ラムドが刀の周りを這う冷気に手をかざすと、指先に霜が付着した。
「レイド、何か心当たりはあるか?」
「わからない、こんな事初めてだ。」
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