小説1-V
第二節
その日はほとんど歩きっぱなしだった。
一行が現在いるのは、昨日魔物と戦った森の中である。
既に日は暮れ、辺りは薄暗くなっていた。
「まずったなぁ…これ以上は進めそうにない…」
「でもこんな場所で野宿ってのもできれば避けたいしねえ…」
その時、テリナが何かを見つけた。
「あ、あれは…?」
前にある木々の向こうから光が漏れているのである。
「何か見えるね。あれはいったい…」
その先は木々が中央から離れるように並んでおり、広場のようになっている。
その広場に複数の大きなテントが張ってある。
それを見たラムドがいち早く反応した。
「あれはキャラバンだ!!」
「キャラバンだと? いったいどこの隊だ?」
レイドがテントの入り口の上に描かれている紋章を見る。
その紋章は魔物に槍を突き刺した様を描いているようだ。
「あぁ、ありゃスレイヤーズネストのキャラバンだな。」
「行って泊めてもらえないか頼んでみよう。」
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