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小説1-V
第九節
やがて、クロウ達は王城へ辿り着いた。

門番の伝令で王がやってきた。

普通、王を訪ねる時は客人が王の元へと向かうのだが、クロウ達が只者ではないことを伝えたようだ。

「お主たちが、旅人かな。よう来た。」

白く長い布を体と頭に巻いたこの老人が砂漠の国の王シャルファだ。

年老いた王は顔を皺くちゃにしながら笑顔でクロウ達を迎えた。

「わざわざ俺たちを出迎えていただいて、感謝いたします。」

王の後について、王城を進んだ。

王城の2階のテラスは王のお気に入りの場所だという。

先王が配備した水路と町の市場が多くの人でにぎわう様子を見るのが好きなのだとか。

「80年…。私が王となってこの国を治めるようになって80年が経つ…。あとどのくらいこの場所でこの景色を見られるか。」

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あきゅろす。
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