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小説1-V
第五節
龍一族が"残った世界系"も、"残らなかった世界系"も、クロウにとってそれらが見届けなければならない世界の一部であることに変わりはない。

"世界"の全てを、文明が存えるように均衡を保つ。

それがクロウの統御者としての、自らに自らに与えた永劫の使命、天命だ。

門番は街中を先導しながら続けた。

「"先の勇者たち"は特に剣術に長けていたとか。きっと龍神たちも頷く腕前だったのだろう! この国の子どもたちもそんな勇者になろうと武術を学ぶものが増え、王の下で護衛を志願する若者も増えた。」

門番が指さした先には、木の棒を持って遊ぶ子供たちの姿があった。

「ぼくは龍神さまのような力が使えるんだぞ〜!」

「え〜! だめだよ。龍神さまみたいな不思議な力は人が持ったらいけないんだよ。」

どうもこの国では人間が属性の力を持つことは信じられていないらしい。

それどころか、属性の力を持つことは"龍神"に近づくことであり、その姿勢も良からぬものらしい。

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あきゅろす。
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