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小説1-V
第二節
どうもこのあたりは一部の属性の力の交差点らしく、普通の地域と比べ一日が長い。

日の出から次の日の出まで、およそ3日。

何か属性の力がこのあたりの地域で空の動きを停滞させているのだろう。

つまり2人は、普通の地域で言う5日間近く、この砂漠を歩いてきているのだ。

考えてみればこの地域は、中南の海洋にあるフリオスバックドアと、北東にそびえる霊峰・四國嶽(シコクガク)に対して、ちょうど正三角形が結べる位置にある。

そもそも、回り道にはなるものの砂漠地帯より西を通れば、丘を越え、雑踏を抜けつつイーストキャニオンの方へ向かうことができたが、クロウの気まぐれからこの砂漠に足を踏み入れたのだった。

しかし面白い気候だ。

昼も長ければ、夜も長い。

日が出ているときは常に気温が上がり続け、日が沈むと一気に気温が下がり、がらりと環境が変わる。

ひとたび風が起これば、地形も変わってしまう。

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