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小説1-V
第六節
それからちらほら乗客が増え始め、時間が経つにつれてだんだんと賑やかになっていき、出発寸前にはちょうど客室が埋まったことを示す満室のランプが点灯した。

どうやら、早めに乗船したのは正解だったようだ。

部屋のドアを少し開けて覗いてみると何人か搭乗口でもめている。

乗員と客のようだ。
客は席が一杯だから乗せられないことをこの場で教えられたらしい。

一行の隣の部屋の客がレイに話してくれたが、この場合乗船券は受付で一度返却しなければならないのだという。

そして次の出発の乗船券に交換してもらうのだそうだ。

レイ達がこのタイミングで乗船しようとしていたら、何人かがイーストキャニオンに残らなければならなかったかもしれない。

情報を集めるには、人数は多い方がいい。

まして見知らぬ土地へ行くのだから、単体行動はできるだけ避けたい。

そんなことを考えているといつしか騒ぎは収まり、船内放送が始まった。

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