小説1-V
第十節
レイ達はザーガの足を中心に円形に散らばり、踏みつけを回避した。
ザーガはもう片方の足で蹴散らそうと攻撃する。
「グァ!!」
「キャア!!」
蹴り自体は誰にも当たらなかったが、その蹴りによる気流に巻き込まれ、レイド、ネル、ソイラの3人が吹っ飛ばされた。
「ネル!! ソイラ!! レイド!!」
「レイ!! 次が来るぞ!!」
今度は右腕を上げながら体を捻らせ、そのまま右腕で勢いよく薙ぎ払うように攻撃する。
石の柱2本を破壊しながら、轟音と共に巨大な腕が迫る。
「危ない!!」
今度はすぐにしゃがみ、全員回避した。
根元だけ崩れ、天井にぶら下がっているだけの柱を見たレイドは、何かを思いついた。
「そうだ…!! サマイル、俺を打ち上げてくれ!!」
「打ち上げる?」
「あぁ、天井付近まで頼む。」
「…わかりました。いきますよ!!」
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