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小説1-V
第二節



目を覚まし、一行は宿屋を出る。



「で、どうすんだ? 俺はこのまま待つより、奴らの本拠地に直接殴り込んだ方が早えし、余計な被害も出ねえと思うが。」

「あぁ、その方が良いだろう。居場所の見当はだいたいついている。」

「本当か?」

「あぁ。確定ではないが、街の東にある城に居るんじゃないかと思う。ザーガは東に飛び去ったわけだからな。」

「…なるほど、街を上から眺めた時にだいたいの地理を覚えてたってわけだ。」

「たまたまさ。」

「だが、奴らがそこに居ねえ時はどうすんでぇ?」

「城は確か街から少し離れた場所に建っていた。無駄な被害を出さないのが目的なのだから、ザーガが居なければその辺りの人の居ない場所でザーガ達を待てば良い。奴らは俺達の居場所を素早く知る手段を持っている筈だからな。」

「あぁ、奇襲を受けたってことはそういうこった。じゃあさっさと行かねえとやべえな。」

「そうだな。行こう!!」

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