小説1-V 第十一節 ――― レイ達は街の北側を進んでいた。 「国を出る人間はいない、ベルムさんの目撃情報はなし…かぁ」 「調査はこんなもんか。向こうも終わった頃かな? そろそろネル達と合流しよう。」 フレイヤがレイドの着けるマントにメッセージを浮かばせようとした、その時―― 「見ぃつけた。」 レイ達の目の前に、いつの間に現れたのか女が1人。 フワフワと地面から少し浮いている。 「…え!? 誰!?」 「私は魔妖精ラーダ。ザーガの命令で、貴方達を排除しま〜す。」 「な!?」 レイ達は慌てて自分達の武器に手を伸ばすが、ラルスがそれを止める。 「待って!! ここじゃ人が多すぎるよ!!」 実は今レイ達が居るここは街の大通りで、人通りがかなり多い。 「確かにこんな場所で戦闘なんてしたら…」 「じゃあどうすんだよ!?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |