小説1-V
第六節
「そうだレイ、朝食はまだか?」
「うん、まだだけど…」
「なら、人数分の朝飯を部屋に用意する。今から半時間程で持ってこさせるから、待っていてくれ。」
「あ、ありがとう。ところで…」
「ん?」
「ネイレールさんは?」
「ネイレール様は朝から出ている。昨日、あの爆発の衝撃で街の建造物が数軒ほど崩れてな。被害状況を確認する為、視察団を率いて被災地へ向かった。」
「崩れたって…!!」
「あぁ安心しろ。多少ヒビが入ったり建物の一部が少し崩れた程度らしい。倒壊や二次災害、死傷者の報告は入っていない。」
「そ、そうか…」
「私は留守を頼まれた。レイ達は当分起きてこないだろうと、ネイレール様が気を利かせてくださったのだ。」
「あはは…じゃあ部屋で待ってるよ。」
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