小説1-V
第十節
レイ達はさらに隣の街までやってきた。
「"セントラルキングダム"…何か久しぶりね。」
レイ達はちょうど1年前、このセントラルキングダムに訪れたことがある。
国王の臣下達の陰謀を食い止めるのに活躍した。
「いえ、今は"セントラルランド"ですよ。」
聞き覚えのある声がする。
「お久しぶりです。皆さん。」
「サマイル!!」
この恵まれた体躯の男の名はサマイル。
その巨体に似合う怪力を持ちながら、温厚な人柄でしっかりした性格を持ち合わせた"英雄達"の1人である。
「どうしてここに? 今の話どういうことだ?」
「レイさん、質問は1つずつ順番にお願いします。」
「あ、悪い悪い。」
「やっぱりというか、変わってないんですね。」
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