小説1-V
第八節
―――
その日の夕方頃、レイド達は王宮から出てきた。
「待たせたな。済ませてきた。」
「どうだった?」
「どう、って…何が?」
「ほら、形はどうあれ、ジョウを死なせてしまったわけだし…騎士団側から何か厳しい処分とかあるんじゃないかなー…って思ってさ。」
「あーそのことか。大丈夫だ。しばらくは街の見張りに回されるが、1ヶ月もすりゃ元通りだってよ。」
「でも結構キツい気もするが…」
「何言ってんだ。本来ならクビになってもおかしくなかった。正直今回は俺もヒヤヒヤしたが、ゼンのおかげで助かった。」
「ゼンが?」
レイドの横でゼンが話す。
「俺があの時のことを詳しく話したんだ。なんとかレイドさん達の責任は薄いってわかってもらえた。」
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