続・小説2 第十節 「片想い…」 「あぁ、実る事はなかったがね。」 それでミルジアさんはFに執着心を… 「自由奔放で、大バカ野郎で、誰の指図も聞く耳持たず。そんな野郎になんで惚れちまったのか…自分でもわかりゃしない。」 ミルジアさんは、その経緯も話してくれた。 ――― 最初に会ったのは、入学してすぐだったか。 アイツはひと月も経たない内に教師共からは問題児とされてた。 「オラァ!!」 「ぐげッ!?」 「へ、番長とか名乗ってる割にゃ大した事ねえな。」 「この…1年坊主が!!」 そりゃあそうさ。 制服はちゃんと着ない、教師共の言う事も聞かない、挙げ句の果てに他校の不良と喧嘩三昧。 確か、町のヤンキーを相手した事もあったな。 気に入らねえ奴は誰だろうが叩き潰す。 そんな考えを持つアイツにあたしは興味を持ったのさ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |