小説1B
第一節
次の朝――
「何だよもう行っちゃうのかい? もっとゆっくりして行っても構わないのに。」
「いや、やることがあるんだ。もう失礼するよ。それと、この辺りに大きな街って無い?」
「あぁ、それなら、北東に森があるんだ。そこを抜けて東に出れば、大きな街に着くよ。」
「ありがとう。それじゃ!」
「また来てくれよな〜!」
レイは男に手を振り、村を後にした。
その時だった。
「!!?…あれは!?」
門の柱に、かつて見た紋章が刻まれていた。
それは今までのモノよりも濃く、はっきりとしていた。
「あの紋章…最近現れたモノか?」
「私もそう思う。どんな模様かもよくわかるくらいはっきりしてるから。」
するとレイは、ふと感づいた。
「じゃあ…あの村にも何かあったのかな?」
「何でよ?」
「だって俺達があの紋章見た時って、いつも変な事が起こってたじゃないか。」
[次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!