小説1B
第八節
爆風が収まると、辺りは寒色が抜けているかのようで、眩しいほど光が照らしていた。
しかし、城があるということは、元居た世界と同じ場所であるのは間違いなさそうだ。
イヤに静かで、目の前にいたシグルスもいない。
レイは突き刺さった剣を、地面から引き抜いた。
仲間達は周りに倒れていた。
「早く皆を起こさないと!」
そこに居る仲間達を一通り起こしたレイは、シグルスを探そうとした。
その時だった。
「…? あれ…?」
レイはあることに気づいた。
「どうしたの? レイ。」
自分を入れてもここに居る仲間は合計7人――
1人足りない。
レイが最も頼もしく思える存在が――
「クロウ…? どこだよクロウ!?」
レイは辺りを必死に探した。
しかし、どこにも居ない―――
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