小説1B
第五節
クロウは地面に手をついた。
黒い霧の帯が、城周辺を囲むように丸く、円を描くように伸びていった。
「これなら、どんなに力を使おうが、周りの地域には及ぶまい。皆、全力で行け。」
レイ達は頷いた。
シグルスは自らの周りに結界を張ると、レイに突進した。
だが、当たる寸前地面が盛り上がり、壁になった。
レイがサマイルを見れば、微笑んでいた。
シグルスは壁にぶつかると、頭を押さえてふらついた。
その身体を包む結界は弱まっていた。
ソイラは結界ごとシグルスを思い切り殴り飛ばした。
結界は粉のように散った。
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