小説1B
第三節
レイは立ち止まった。
「皆…。」
レイはその先の言葉を口から出すのを少しためらった。
「…覚悟は、出来てるね。」
「当たり前でしょ? 解決しないことには帰れないし。」
「ネル…。」
「皆だって、同じよ。断言できる。」
レイは、少し笑って言った。
「根拠は?」
「皆の顔よ。」
その目に見たのは、仲間達の笑顔だった。
「…こんな時に笑うなんて、どうかしてる。」
「じゃあアンタもどうかしてる、ってことね。」
「…はは、そうだな。」
レイは再び前を向いた。
「…皆、行こう。」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!