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小説1B
第八節
襲いかかるヘリアスを抑えながら、レイは皆に言った。

「何人か先に奥へ行ってくれ!」

レイはヘリアスを弾き飛ばした。


「わかった。俺とラムドで行く。…レイ、その男は"闇"に"地"が混ざっているようだ。」

クロウはそう言い残し、ラムドと共に神殿の奥へ走った。

――

「さっさと成仏しなさいよ!」

ソイラはヘリアスに思いきり殴りかかった。


「無駄な事を…。」

拳は男をすり抜けた。

「!?…手応えがない」

ソイラは勢い余って転びそうになるが、ら何とか体制を立て直した。

「私は幽霊だ…。たやすく触れる事は出来んぞ。」

すると、ヘリアスは体を分裂させ、そのまま姿を消した。

「消えた!?」



ヘリアスはネルの背後に姿を現した。

口を大きく開け、犬歯が異様に長い。

その姿はまさに吸血鬼だ。


そして、ネルの首と肩を、スッと掴んだ。



「ネル!危ない!」

とっさにレイは腕に光の力をため、ネルをかばった。

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