小説1B
第七節
「私を見破るとは…光の力か…。」
男は空中を浮遊しながらレイから離れた。
「誰だお前は!!」
警戒するレイ達に対し、男は言った。
「私はヘリアス。この地で死した者。」
ヘリアスと名乗る男はゆっくりと地面に降りた。
「先程の不可解な現象は、あなたの仕業ですか?」
サマイルは臆せずに言った。
「その通りだ。リーダー格を先に始末した方が良いと思ってな、それが誰かを確認した。」
ラムドは間を空けて聞いた。
「何故、こんな事をする?」
すると、ヘリアスの目つきが変わった。
「貴様らが知る必要はない。どうしても知りたければ、我々幽霊の仲間になったその後にでも、ゆっくり考えることだ!」
ヘリアスの腕が赤く変色したかと思うと、やがてその腕は獣の爪の如く、鋭く変化した。
「皆、来るぞ!構えろ!」
レイの言葉が辺りに響くと同時に、ヘリアスは突撃した。
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