小説1B
第三節
レイは問いただした。
「…もしかして幽霊が出ることと関係があるんですか?」
村長の表情は重くなった。
「幽霊は以前から村内で見えていましたが、影が無くなったのは数日前からです。西からやって来た妙な光が村の外れにある神殿に落ちてから、影が見えなくなってしまったんです。それ以来、悪霊が急激にはびこりだしたんです。」
レイ達はただ驚くしかなかった。
「憑かれたら大変です。まだ明るい。今のうちに村から出た方が…」
レイの表情が変わった。
「いえ、その異変、俺達がなんとかします。」
戦士の出した答えに村長は驚きを隠せなかった。
「そんな!?無茶ですよ!危険過ぎます!!」
何が起こるかわからない、と彼らを止めようとした。
「でも、放っておくなんてできません!」
真っ直ぐな目をした戦士達を前に、村長は賭けた。
「……わかりました。神殿は村の西にあります。」
レイ達は村長に礼を言い、役場を出た。
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