小説1B
第十節
光の戦士が生還すると、レイドは讃えた。
「やったな! なんとか倒せたじゃねえか!」
サマイルもレイの活躍を労った。
「お疲れ様です。それより、お身体は大丈夫ですか?」
しかし、仲間の元へ戻ってきたレイは俯いて黙ったままだった。
「レイ、どうしたの?」
そんなネルの声にも全く反応はなかった。
覗き込むと、レイの表情は疲れきっているようだった。
「あんだけ強い火の力に近づいたんだし。歩けるだけでも大したもんじゃないの。」
ソイラが言い切ると、レイはその場に倒れかけた。
すると、ラムドとレイドが肩を持って支えた。
「まぁ、ゆっくり休ませてやろう。確か、ここから一番近い村は南に下山した所だったな。」
サマイルは、レイの足元に落ちた剣を拾った。
「ええ、そこは丁度幽霊村までの道の途中でもありましたね。」
ネルは一行に呼び掛けた。
「とにかく、皆でレイを運んで山を降りましょ。」
クロウは、気を失ったレイを眺めていた。
「一撃で決めるとは…、やるじゃないか。」
To be continued…
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