小説1B
第七節
「ガァァァァ!!」
獣人の咆哮は、森に響き渡った。
それを合図に、魔物達が一斉に攻撃を仕掛けた。
魔物は全方位から飛びかかって来る――
「させない!」
ネルは周りに突風を発生させ、砂を飛ばして魔物を怯ませた。
「ラムド!追撃して!」
「まかせろ!」
ラムドが放った電撃は魔物達の動きを止めた。
麻痺した魔物達はソイラとサマイルによって掃討された。
「!?」
上からそれを見ていた獣人は逃げようと背を向けた。
「どこへ行く気だ?」
突然現れたクロウは、獣人を下に叩き落とした。
「トドメだぁぁ!!」
下で構えていたレイは、落ちてきた獣人を斬った。
「なかなか…手強かった…。」
「あぁ。それよりコイツは何者だったんだ?」
レイドがそう言った瞬間、獣人の亡骸が光り出した。
その光は亡骸の上で再び人の形となった。
「な、何だ…!?」
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